2017-08

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vol.15「ツィーグラー 耳から学ぶピアノ教本」

今日の教材は、「ツィーグラー 耳から学ぶピアノ教本」です。








ベアタ・ツィーグラーについてはこちら↓

※日本ベアタ・ツィーグラー協会 ホームページ
http://www12.ocn.ne.jp/~yukino/j_ziegler.html



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◆今日のチェックポイント◆
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この教材の第一目標は、

「『耳でまなぶピアノ』の原理により、ピアノ奏法に必要な技術を体得させる」

ことにあります。



一番の特徴は「魂の耳で奏でるピアノ奏法」という言葉にも表れているように、


「テクニックの練習の際は、常に鋭敏な耳でもって聴く」


というスタンスを貫いているところです。



純粋な響き、美しい響きは、音の奥底に潜む「核」を捉えることで得られる、
とし、常に音を意識的に聴き、鍵盤に触れることを徹底しています。



また、この教本での練習曲は次の3つの基本動作を提示しています。


【1】スウィング動作

【2】ローリング動作

【3】横ゆれ動作



これらの基本動作をマスターすることで、困難なパッセージにも対応できる
テクニックがつくとしています。


また、腕の軽さを意識することを重視しており、余計な硬直や緊張から解き放
たれた状態で弾くことで、正しい演奏法が可能となるとしています。



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■3つの動作で脱力を学ぶ

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この練習曲の教本は、ツィーグラー自身も述べているように、
初心者を対象としたものではありません。


2,3年ピアノを学習した人を対象にしたものであり、また「耳でまなぶピアノ」
を知らない人、筋肉の弛緩を得られない人も対象としています。



ですからこの教本は、

「筋肉の弛緩」

を体得するためのものと言っても良いと思います。



また、この「筋肉の弛緩」を体得すれば「音の核」が完全に響くものとなる、

とツィーグラーは言います。



「ツィーグラーの自然なピアノ奏法」にある3つの基本動作について、
私なりに解釈し、この教本の課題を練習するときの注意点として記します。



◆「スウィング動作」

上下に動く、腕や手首の自然な動作。
同音連打による練習課題は、「音の核」をつかむように腕を楽にし、
「指先の感覚」を鋭敏にし、さらに耳をすまして、美しい響きでさらう。


◆「ローリング動作」

腕や手首を円を描くように自然にまわすこと。
あらゆるフレーズは、自然なローリングによって表現できる。
鍵盤には滑るように弾きはじる。
ここでも自然に力が抜けた体の状態が必須である。


◆「横ゆれ動作」

手首を中心とした左右の揺れによる動作のこと。
ちょうど「ドアノブを回す」ときのような感じだろうか。
この練習により、左手のアルベルティバスや、
旋律的トレモロも軽快に演奏が可能になる。



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■基本データ
音楽之友社  1995円

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Copyright(c)2010 Takuhiro TO All Rights Reserved.


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vol.6 「小さなピアニストの ピアノエチュード」

今日の教材は、成田剛先生の「小さなピアニストの ピアノエチュード」です。


このテキストは、導入の生徒さんに使用できるテキストで、
小学1・2年生を主に対象としています。


毎週1節を進むことを目標に、「はじめてのソルフェージュ」と
合わせて指導すると効果的になるように構成されています。



以下、この教材の要点をまとめてみます。


●幼児の場合はたっぷり時間をかけて、他の教材とソルフェージュと共に
 レッスンすると効果的である。

●子どもがすぐとけこめるように、題名や歌詞に気を配っている

●弾くときは、必ず自分の手をみて弾くこと、先生の手の形を
 いつも頭に思い浮かべて弾くこと



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◆今日のチェックポイント◆
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この教材は、

「子どもたちを『ピアノは素敵、音楽が大好き』というように育てたい」

というところに目標を置いています。


そのために、手の形にあまり神経質にならないことを挙げています。

確かに、手の形は大切ですが、導入期の指導の際、あまりに手の形に
こだわり過ぎると、楽しいピアノも楽しくなくなってしまいますよね。



多くの導入本と同じく「中央ハ」から広がっていくメソッドです。


また、各曲に歌詞がついていて取り組みやすくなっています。
やはりこどもは歌を歌うことが大好きです。


たいていの導入本には、歌詞がついていることから、歌を歌うことの
効果が確かなものであると言えるでしょう。



先生との連弾ができるように伴奏がついています。
これも導入本には欠かせないものになっていますね。


一人で弾くと味気ない音楽が、先生と弾くことで音楽が広がりをみせるのは、
こどもにとってもワクワクするものなのでしょう。


指の動きを良くするための「トレーニング」が各所につけられていて、
テクニックの向上を目指しています。


また、楽語や強弱記号も豊富に学べるように配慮されています。


導入本としては、やや進度が早すぎるようなきらいはありますが、無理の無い
習熟を目指すように構成されていますので、問題はなさそうです。


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■基本データ 音楽之友社

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〈注目〉

現在、メールマガジン「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」にて、
私の日々の教材研究をお届けしています。

毎週水曜日に、メールで最新の教材研究が届きます。
ご興味がおありでしたら、ぜひご登録してみてください。

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Copyright(c)2009 Takuhiro TO All Rights Reserved.

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vol.3 「ピアノスポーツ」

今日の教材は、キャロリン・ミラーの「ピアノ・スポーツ(原題Sportacular Warmups)」です。






この教本の目的を「目的・特徴」から要約します。


【1】ピアノを始めたばかりの子のための指のトレーニングの本。
  良い音を出すためには指を強くし、、手の使い方で表現することを学ぶ。

【2】各単元の最後には、これまで勉強したことを総合的に応用するための曲で、
  生徒が曲に物語を創ることで、さらなる表現を学ぶ。


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◆今日のチェックポイント◆
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この教材の特徴としては、タイトルにある通り、指のトレーニングを
スポーツに例えて分かりやすく、イメージしやすくしていることです。


これにより、子供の生徒さんは

「今やっている練習は、どういうことを勉強するためのものか」

ということを、イメージによって理解することができます。


これは、なかなか面白い発想だと思います。


若干「バーナム・ピアノテクニック」に似た部分もありますが、
そこは独自のオリジナル性でカバーしています。



もともとアメリカはスポーツの盛んな国です。

そのアメリカで生まれたこの教材は、子供たちになんとかスポーツのように
ピアノも興味をもって練習してもらいたい、イメージを持ってピアノを弾いて
もらいたい、という気持ちから生まれたのでしょう。



「ピアノ・スポーツ」は全4巻から成り立っており、
徐々に高度なテクニックを身に付けられるように配慮されています。


導入は、中央C(真ん中のド)の音からスタートするのは、
アメリカの導入教本の特徴とも言えます。

また、最初から大譜表を使用しているのは、バーナムと同じです。


さらに、曲の始めにはスポーツの動きによるおもしろいタイトルが付けられ
どういう練習なのか、という解説もついているので、わかりやすいですね。


ここに、指導者がおもしろい解説をつけることによって、
楽しいレッスンに仕立てることも可能だと思います。


イラストは、いかにもアメリカ!という感じの「虫」のキャラクターもの。
日本の子供にも受け入れやすいタイプのものと思います。


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■基本データ 定価1050円  全音楽譜出版社

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vol. 2 「旋法と調性の冒険」

今日の教材は、グレン・マックの、
「旋法と調性の冒険(原題adventuere in modes and keys)」です。






著者のグレン・マックさんについて詳細は分かりませんが、
訳は中村菊子さん、渡辺寿恵子さんです。


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◆今日のチェックポイント◆
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この教材の特徴としては、タイトルにもあるように、全50曲のピアノ曲を
勉強することによって、様々な「旋法」や「調性」の曲を学ぶことです。


旋法は大学受験などの際、理論は教えられますが、
実際の曲を弾くことで勉強することはなかなか機会としてないですよね。


この教本は、そのピアノ教育の盲点ともいうべき「旋法や調性」の、
学習の必要性を示唆しているように思えます。



曲は簡潔で、短い曲ばかりですが難易度的に、導入期の生徒さんに
与えるにはちょっと考慮が必要かもしれません。


ある程度読譜もでき、音楽に関して多少なりとも知識が身についてきた頃の
生徒さんに与えるのが効果的でしょう。



この点、理解度の高い大人の方には適していると言えますね。


5音音階(ペンタトニック・スケール)は、ギャップ〈間隔)を含む
5つの音で構成され、どの音も主音にすることができることから、
半音階的5音音階の曲も取り入れています。


さらに、ピアノ教育ではなかなか取りあげられない、「全音音階」や、
「12音技法」、「多調性音楽(ポリトナリティー)」
の曲も多彩にちりばめられています。


曲は短いながら音階や旋法のエッセンスを
確実にものにできるように構成されています。



また、各セクションには調性や旋法の詳しい解説が載せてあり、
これを読んで練習するとさらに理解度が増すシステムになっています。



曲によっては、発表会などで使える曲、レッスンで取り上げたい曲も
多数あるので一度ご覧になっても良いかと思います。



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■基本データ  全音楽譜出版社  定価1050円 

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◆目次◆(出典;「旋法と調性の冒険」)

●旋法(モード)
トランペットの調べ(イオニア旋法)
コラール(ドリア旋法)
5度のオスティナート(フリギア旋法)
ウォーキング・ソング(リディア旋法)
ぐるぐる回り(ミクソリディア旋法)
ロシアの歌(エオリア旋法)
秘密(ロクリア旋法)

●5音音階(ペンタトニック・スケール)
気まぐれ
5音音階の曲
オリエンタル・ダンス(半音階的5音音階)

●長音階(メジャー・スケール)
クラシックのスタイルで(ハ長調)
8分の7拍子の踊り(ト長調)
スタカートとレガート(ヘ長調)
石けり(ニ長調)
道化師(変ロ長調)
スキップ(イ長調)
蒸気オルガン(変ホ長調)
4と5の指の練習(ホ長調)
プレリュード(変イ長調)
マズルカ(ロ長調)
エレジー(変ニ長調)
スペインの踊り(嬰ヘ長調)
かわりばんこ(変ト長調)
ストラヴィンスキー風に(嬰ハ長調)
子守歌(変ハ長調)

●短音階
つまさき立ち(自然的イ短調)
兵士の歌(自然的ホ短調)
バグパイプ(和声的ニ短調)
ポーランドの踊り(和声的ロ短調)
昔のお話(自然的ト短調)
パッサカリア(旋律的ハ短調)
嘆きのワルツ(和声的嬰へ短調)
太鼓のひびき(和声的へ短調)
準備ができたら始めよう(旋律的嬰へ短調)
メロディーを変えよう(和声的変ロ短調)
フルートと持続低音(和声的嬰ト短調)
雲(自然的変ホ短調)
プレリュード(旋律的嬰ニ短調)
壊れたおもちゃ(和声的変イ短調)
しゃっくり(和声的嬰イ短調)
ハンガリー行進曲(ハンガリー風イ短調)

●半音音階(クロマティック・スケール)
半音階のポルカ
半音階のワルツ

●全音音階(ホールトーン・スケール)
古い儀式
ギリシャの踊り(全音・半音音階)

●12音技法(セリアル・ミュージック)
メロディー
像の踊り
おかしな夢
ラグタイム

●多調性音楽(ポリトナリティー)



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プロフィール

ピアノ教室コンサルタント

Author:ピアノ教室コンサルタント
ご訪問ありがとうございます。
ピアノ教室コンサルタントの藤 拓弘です。

※弊社サイトはこちら↓
リーラムジカ ピアノ教室コンサルティング


この教本ブログでは、「ピアノ教本・ピアノ教材」を一冊ずつご紹介しています。

私もピアノ講師として、ピアノ教本選びの大切さを痛感しています。

「ピアノを好きになってもらいたい」という気持ちが、私の原動力となり、「ピアノ教本・教材研究」を続ける力となっています。

また、教本研究は、著者の先生の、「レスナーとしての素晴らしい技術を学ぶこと」にもつながります。

皆さんと「ワンランク上のレスナー」を目指すブログを目指したいと思っています。

※最新の教材研究をお読みになりたい方は、↓
「1冊3分で分かる!ピアノ教本マガジン」
を合わせてお読みください。

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