2017-10

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vol.12「せんかんであそぼう」

今日の教本は、植田恵理子先生の「せんかんであそぼう」です。






植田先生は、大阪府豊中市にあるUSMミュージックアカデミーを
主宰されており、「わはは先生」の愛称で親しまれています。
また1998年に「CEPT-音と遊びのプロジェクト」を設立し、
保護者・指導者・子どもを結んだ音楽教育の在り方と具体的な
方法を展開してらっしゃいます。

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◆今日のチェックポイント◆
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この教本の目標は、

「子どもに、楽譜に興味をもってもらうこと」

にあります。



そして五線譜の基本である「せん」と「かん」を覚えさせるための
おもしろいゲームやアイデアが満載です。


例えば、

●「せん」「かん」にきゅうりのスタンプを押させる
●「せん」「かん」に○でかいじゅうのアートを描く
●「せん」「かん」に関するクイズに答える
●おはじきを使って「早置きゲーム」をさせる


などです。


これらゲームやクイズで、子どもの興味をひき、楽譜に対する抵抗感を
なくすことを目指しています。


また巻末には「指導の手引き」が掲載されており、
植田先生の貴重なレッスン法を知ることができます。


「指導の手引き」には、
「せんかんであそぼう」の指導目標も掲載されています。

この教本を使用する時の指針になるかと思いますので、引用します。


●自分で観察し発見することによって、楽譜に興味をもつ。
●音符のまるが、「せん」「かん」を上がり下がりすることに、興味をもつ。
●音符のまるの、位置や形を正確に描けるようにする。
●五線を自ら作ることによって、そのルールを知る。
●加線の書き方のルールを理解し、自分で書けるようになる。
●ト音記号によって「せん」「かん」のまるが、ドレミという音に変わることを理解する


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(2)子供のモチベーションを上げるアイデア満載

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この教本の対象年齢は「3~5歳」といったところでしょうか。



この教本の秀逸なところは、

「とにかく『せん』『かん』の習得だけに絞り込んでいるところ」

と言えると思います。


1冊の本を「せん」「かん」だけに絞りこんで、徹底して教える、
ということに特化した教本は、今だかつてなかったのではと思います。



ただ○(まる)を描くことに関しても、植田先生は、

「子どものモチベーションを上げるアイデア」

を駆使しています。



例えば「たこやきやぶどうを、美味しそうに描く」コーナーでは、

「美味しそうに描かせることで、ていねいに○を描くことを覚える」

ことだったり、

「きゅうりやおくらを使った、せんかんスタンプ」のコーナーでは
いろいろなものを使うことで、楽譜への興味を倍化させています。



また教本の中で、植田先生ご自身のレッスン法をご紹介していますが、

「たまいれ」のコーナーでは、ルロイ・アンダーソンの

「トランペット吹きの休日」や「タイプライター」

のCDをかけることは、子どもたちのやる気をアップさせるための
アイデアとして、取り入れてみたいものです。



そして教本の最後は、今まで勉強してきた「せん」「かん」が、
ドレミファソラシドに変わることの驚き、感動につながります。


教本自体に学習のストーリー性があり、なおかつアイデアが満載な
ところが、とても素晴らしい教材だと思います。



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■基本データ
音楽之友社  \1050

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『 音のつみきドリル・シリーズ せんかんであそぼう 』 植田恵理子・著 
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4276919533/lilamusica-22/ref=nosim

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Copyright(c)2009 Takuhiro TO All Rights Reserved.

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vol.7 「夢みるピアニスト 幼児のピアノ入門」

今回の教材は、田丸信明先生の「夢みるピアニスト 幼児のピアノ入門」です。







田丸先生の主な著書をご紹介します。


●「ぴあの どりーむ」シリーズ
●「新版おんがくドリル」シリーズ
●「ピアノの森」
●「ピアノフレンド」
●「ゆびのたいそう」
●「新編こどものハノン」
●「新版こどものブルクミュラー」

ほか多数。


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◆今日のチェックポイント◆
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この「夢みるピアニスト 幼児のピアノ入門」は、
「夢みるピアニスト第1集」への準備のための教本です。


この教材では「中央ハ」を左手の「5」の指で弾かせ、オクターブ上の
「高いド」を右手の「1」の指で弾かせます。

つまり右手も左手もト音記号。

これは上巻すべて、下巻の29番「ゆうべのほし」までずっと続きます。


若干、ヘ音記号の出現が遅いか、という意見もありそうですが、
導入の教材としては、取り組みやすい方法だと思います。


ですが、バイエル同様、途中ヘ音記号が説明なしに出現するので、
若干混乱する可能性もあるかもしれませんね。


それを察してか、*注に「低音部記号に早く慣れさせるために、全音符に自分
の好きな色を塗らせるのもひとつの方法です」
とあります。



上巻の「もりのあさ」まで、左手の伴奏が「ド」と「ソ」のみ。
「いしけり」から左手の伴奏が動きます。


また上巻56番の「ちょうちょう」で左手が2音和音の伴奏となります。
「ドソミソ」といういわゆるアルベルティバスは、下巻の57番になってやっと
出てきます。



「ゆびのたいそう」という数小節のエチュードが挿入されていて、曲だけでは
補いにくい指のトレーニングも取り入れています。

これは短いだけに、小さい子も取り組みやすいですので、上手に使用して
少しずつ、いろんなテクニックを学ばせたいものです。


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◆教材の自由度が高く、講師の使い方もいろいろ

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音符や楽語などの解説が極力省略されているので、こどもたちの理解度を高め
るのは、指導者の裁量にまかせている部分が大きいと思います。


この教材を使って、いかに楽しく指導するかは先生の腕にかかっている、と
言えるでしょう。



こういう教材を使用するときは、とにかくどんどん進むべきでしょう。

一曲に時間をかけていると、生徒さんが飽きます。また、時間をかけてきちん
と仕上げる理由もあまりありません。


例えば、音符の名称を覚え、長さも理解できて、ある程度弾けたら○をあげる。


とにかく両手奏に早く慣れさせて、できる子には伴奏の形をどんどん変えて
弾かせます。
伴奏が単純な分、いろいろな形に変化させて、たくさんの伴奏型
に慣れさせることで、楽しさが増します。


子供たちがよく知っている曲を取り上げているので、割とすんなり教材に
入っていけることでしょう。


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■基本データ
ドレミ楽譜出版社 \840(税込)

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vol.5 「どれみふぁ どんぐり 1」

今日の1冊は、江口寿子先生の「どれみふぁ どんぐり 1」です。






この教本は、前回ご紹介した、「がんばれキャッツ」との
併用のために作られたものです。



教本の最初にある「最初に質問形式により、読譜について語る」から
読譜について要約してみます。


1巻・・・★3才での読譜は難しい。4才は子供による。5歳はほとんど大丈夫。
     ★「かたまり読み」を提案。教本を終わらすのには半年~1年。
     ★手を見て弾く癖を否定
     ★絵符で読譜を学ばせる
     ★日本のピアノ教育に根強く残る「厳しいレッスン」を否定。
      子供に伝えるべきなのは、音楽の楽しさや快さだけ、とする。


2巻・・・★ピアノを始める低年齢化のために「絵符」を提案。はじめたその日
      から弾くことを楽しませるため。
     ★連続置換作業をピアノを弾くときの欠かせない能力とする。



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◆今日のチェックポイント◆
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この教材の特徴を挙げてみます。


導入の最初期のレッスンのために作られた教材なので、
とにかく「弾く楽しさ」を感じてもらえるように構成されています。


そのため、音符が読めなくても弾けるように、
『絵符』を考案し、採用しています。


例えば「ド」はどんぐりの絵、「レ」はレモンの絵が描かれていて、音符が
読めなくても絵でピアノが弾けるようなシステム。


幼児でも分かりやすい「絵」を音符に当てはめることによって、
まったくの初めてのお子さんでも、ピアノが弾けるようになります。


この「初めてなのにピアノが弾けた」という、小さな成功体験は、
幼児にとっては、この上ない喜びとなるでしょう。


「弾ける喜び」を感じた子どもは、ここから始まるピアノ学習を、
良い体験としてスタートできることでしょう。



また、テクニックは幼時でも段階的につけられるように、
無理なく進められるように配慮されています。


すべての曲に歌詞がついていて、曲に対するイメージが
湧きやすいように配慮されています。


幼児は、やはり歌が大好きですから、導入教材には歌や、
歌詞が必須のものとなっていますね。


それに伴い、江口さんは「歌いながら弾かせるような指導」
望ましいとしています。


歌うことは、これからのピアノ学習の上で、非常に重要な要素となります。
なぜなら、歌うことが出来る子は「ピアノでも歌える」子になるからです。


そういう点においても「歌いながら弾かせる」指導は、大切ですね。



また、先生と一緒に楽しくピアノが弾けるように、
連弾の曲が多く掲載されています。


ピアノが弾けるお母様でしたら、家での練習も連弾で楽しくできますね。


また、前回ご紹介した「がんばれキャッツ」と併用すると、
なお一層効果的です。



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■基本データ
定価1260円(税込) 共同音楽出版社

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Copyright(c)2009 Takuhro TO All Rights Reserved.

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vol.4 「がんばれキャッツ 導入用」

今日の教材は、江口寿子先生の「みんなのピアノ教室 がんばれキャッツ」です。






「はじめに」、の中で江口先生は全調メソードを導入時期に
使用することを大変危惧してらっしゃいます。

ちょっと引用させていただきます。


「(中略)全調メソードをそのまま使って導入できるのは少なくとも
8才以上くらいの生徒からであり、幼児の指導には適していません」
                    (がんばれキャッツ 導入用より)


これはおそらく、全調メソードを使うことによって幼児期に大切な
「絶対音感」を身に付けることが困難になるため、と思われます。


またこの教材の目的として、導入用では、


【1】左右の手の区別
【2】白黒の色の識別
【3】1から5までの数字の判読
【4】指番号の学習
【5】音名の学習
【6】鍵盤名の学習
【7】読譜の連続置き換え作業を身に付ける


を挙げています。


これらは「ピアノを学んでいく上で前もって身に付けておかなければ
ならないことのすべて」を習得するためのものです。


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◆今日のチェックポイント◆
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ピアノ教育の最初期に使用することが可能です。

音名とことばの一致で覚えさせるようにしています。例えば、


【ド】~どんぐり
【レ】~レモン
【ミ】~ミカン
【ファ】~ふえ
【ソ】~ソックス
【ラ】~ラッパ
【シ】~シャツ 



この教材の特徴は、

「導入用では音名読み、1巻ではかたまり読み、2巻では模様読み」
を提案していることです。

ちょっと解説しますね。



「音名読み」とは、五線上の音名そのものを読む読譜のこと。

「かたまり読み」とは、和音のかたまりをパターンとして記憶、その中の構
成音を意識して記憶、かたまりをくずしながら構成音を単独で読めるようにする
もの

「模様読み」とは、音の前後関係を相対的に読む読譜のこと。
音の進行を音程の差による「模様」のように読譜する
こと


これらの読譜を各巻で習得できるように構成されています。



また、江口先生は指使いの書き過ぎに警鐘を鳴らしています。


指使いを書きすぎると、意識が音名から離れて、
指番号だけを見て弾くこと
になってしまいます。


つまり音符が読めないで弾けてしまうのはダメ、と言うことですね。

あくまで音符を正確に読むことを重視しています。



暗譜についても、この教材においては必要ない、としています。
それよりも「楽譜から目を離さずに手元を見ずに弾くこと」を重要視しています。



またこの教材は、「ピアノのドリル」を併用すると、さらに効果的です。


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■基本データ
定価1260円(税込)、共同音楽出版社

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Copyright(c)2009 Takuhiro TO All Rights Reserved.

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vol.1 「はじめてひく みんなのおうた」

第1冊目の今回は、石澤恵先生の「ホームポジションでひく はじめてひく みんなのおうた」です。







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◆今日のチェックポイント◆
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この教材の特徴としては、タイトルにもあるように、ホームポジションの
「ミドルC(中央のド)」からの5音だけで弾けるように編曲してあること。


これは、手を移動させなくても弾けるので、導入のレッスンに取り入れやすいのが特徴ですね。


ただ、どうしても右手と左手が接近した状態で弾くことになるので、
その辺りをどう指導するかがキーポイントとなりそうです。


曲は、よく知られているものを取り上げることによって、
子供たちが取り組みやすいように配慮されています。


歌詞もついていますが、一部もしかしたら今の小さい子が全く知らない曲があるようです。

この点、この教本によって、日本の良い曲を伝える良い機会にもなるのでは、と思います。


20曲あるうちの、4曲が臨時記号を使用しての曲ですが、7曲目の「たなばたさま」で、
突然臨時記号が現れるのが、生徒にとってのポイントとなりそうです。

ここをうまく指導できるかが大切となりそうですね。


「ひげじいさん」など、講師と生徒が連弾で楽しめるような
簡易伴奏がついているので、連弾の楽しみも感じられるでしょう。


教本の最初の辺りは、両手でひとつの旋律を弾く曲が続くので、
両手で同時に弾く(旋律と伴奏)練習が少し遅れるかもしれません。


この辺は、他の教材と併用することで解決したいですね。



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■基本データ  kmp  \1050
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◆目次◆


はじめに
いちばんぼしみつけた
ほたるこいかごめかごめ
ひげじいさん
きらきらぼし
おうま
たなばたさま
やまのおんがくか
かっこう
ゆかいなまきば
メリーさんのひつじ
チューリップ
よぎしゃ
どじょっこふなっこ
ジングルベル
ぶんぶんぶん
ちょうちょ
むすんでひらいて
おおきなくりのきのしたで
アマリリス


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ピアノ教室コンサルタント

Author:ピアノ教室コンサルタント
ご訪問ありがとうございます。
ピアノ教室コンサルタントの藤 拓弘です。

※弊社サイトはこちら↓
リーラムジカ ピアノ教室コンサルティング


この教本ブログでは、「ピアノ教本・ピアノ教材」を一冊ずつご紹介しています。

私もピアノ講師として、ピアノ教本選びの大切さを痛感しています。

「ピアノを好きになってもらいたい」という気持ちが、私の原動力となり、「ピアノ教本・教材研究」を続ける力となっています。

また、教本研究は、著者の先生の、「レスナーとしての素晴らしい技術を学ぶこと」にもつながります。

皆さんと「ワンランク上のレスナー」を目指すブログを目指したいと思っています。

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